社内新規事業制度の再設計とチーム伴走支援
複数の大手企業において、社内新規事業プログラムの制度設計見直しからチームメンタリング、最終報告までを一貫支援。「1期目を回したが成果が出ない」「提案が先細りしている」といった制度の踊り場に対し、事務局との密な連携とチームへの個別伴走を通じて、事業化候補の創出と制度そのものの持続性向上を実現した。
業界
IT・製造(複数業界)
テーマ
社内新規事業制度の設計・伴走
期間
各社2-3期(継続)
支援範囲
制度設計・メンタリング・研修
参加チームの市場調査・仮説検証をAIで加速
Challenge
背景と課題
社内新規事業プログラムを1期回してみたものの、最終成果が経営層の期待に届かない。役員や社内関係者から「本当にこの形でいいのか」という問いが投げかけられ、2期目に向けた抜本的な見直しを迫られていた。
複数社に共通する課題として、制度を続けるほどに提案件数が先細りし、毎年似たようなアイデアが同じ顔ぶれから出てくるという停滞が生まれていた。新しい参加者を呼び込む仕掛けと、提案の質を底上げする支援の両方が必要だったが、事務局にはその方法論がなかった。
加えて、「事業を本気で作るのか」「挑戦する文化を醸成するための場なのか」という目的の二重性が整理されていなかった。ここが曖昧なまま運営すると、評価基準もメンタリングの方向性も定まらない。
成果の踊り場 — 1期目の成果が期待以下で、制度の存続自体を問われている状態
提案の先細りと同質化 — 件数減少、常連化、内容の類似。新しい発想が生まれにくい構造
支援の濃淡設計 — 有望チームとそうでないチームが混在する中で、限られたリソースの配分が未整理
目的の二重性 — 事業創出と文化醸成のバランスが未定義で、評価軸がぶれる
Approach
アプローチ
制度の振り返りと再設計
まず前期の運営を構造的に振り返り、何が成果を阻んでいたのかを特定した。提案フェーズの設計、審査基準、支援体制、最終報告のフォーマットに至るまで、制度全体を見直し。「事業創出」と「文化醸成」の目的バランスを明確にした上で、2期目以降の運営方針を事務局と共に再定義した。
事務局との密な連携体制の構築
事務局メンバーと毎週の定例ミーティングを設定し、進行中の全チームの状況を把握しながら運営方針を機動的に調整。コミュニケーションツールでの非同期連携も併用し、判断が必要な場面で即座に相談できる体制を敷いた。事務局自身のナレッジ蓄積と運営力の向上も意識的に進めた。
参加チームへのメンタリングと研修
個別チームに対して定期的なメンタリングを実施。リサーチの方法論、仮説構築のフレーム、質問力といった汎用スキルの研修コンテンツも提供し、参加者全体の底上げを図った。有望なチームにはより深く関与し、そうでないチームには最低限の支援で自走を促すという濃淡をつけた。
最終報告の設計と事業化への接続
各チームの最終報告では、内容の質はもちろん、経営層に届くプレゼンテーションの構成と表現まで支援。単なるアイデア発表で終わらせず、次のフェーズ(実証・収益化)に進むための判断材料として機能するアウトプットに仕上げた。また、良い取り組みを社内広報や他部門のナレッジとして展開する仕組みも設計した。
Outcome
成果
100件超
累計エントリー数
15-20チーム
各期の参加チーム数
5-7チーム
重点メンタリング対象
各期1-2件
次フェーズ進行チーム
複数社で2期、3期と継続的に支援を行う中で、初期の課題であった「成果の踊り場」を脱却。実際に次のフェーズ——実証化・収益化——に進んだチームが生まれた。
提案の先細りと同質化に対しては、新しい参加者層の開拓とリサーチ支援による発想の幅出しが機能し、提案の質と多様性が改善。毎年同じ顔ぶれ・同じ内容という構造を打破した。
事務局のナレッジ蓄積が進み、外部支援への依存度を段階的に下げながら制度の持続性が高まった。ある企業では、事務局メンバーがこの経験を本丸の新規事業推進に活かすまでに成長した。
制度から生まれた取り組みを社内広報やナレッジ共有に接続する仕組みが整い、プログラムの副次的な価値——社内での認知・参加意欲の向上——も可視化された。
Client Voice
“正論を突きつけるところと、柔らかく合意を取りに行くところ。社内に反対がいる中でどう推し進めるか、その使い分けが絶妙で、事務局としてどれだけ助けられたか分からない。メンタリングでも寄り添う姿勢が一貫していて、難しい局面でも絶対に諦めない人だった。”